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一ノ宮殺人事件
2009年04月05日 (日) | 編集 |
《注》 
このお話の隊長はおバカさんです。
本当のホントウにおバカさんです(笑) ウソじゃありません!
  

ちゃんと注意しました……よ?






******************************************************






『 一ノ宮殺人事件 』   







それはほんの些細な出来事だった。

「おわっ!!」
間の抜けた叫び声と共にどしんと地響きがして、見れば一ノ宮が倒れている。
「一ノ宮さん、大丈夫ですか?」
近くにいた長倉が、心配して様子を見ようとしゃがみこんだところに……
「一ノ宮さんっ!!!!」
まろぶように駆け寄ってきたは真田だ。押しのけるどころか、長倉の上に乗る勢いで一ノ宮に縋りつく。
「一ノ宮さん! 一ノ宮さんっ!! 一ノ宮さんっっ!!! 一ノ宮さんっっっ!!!!」
つぶれている長倉からどこうともせずに意識確認のために名前を連呼し続ける、その合間に緊急時にはこの男、自慢の副隊長の名を口にした。
「嶺! 高嶺!!」
頼りになる男はすぐにやってきて真田の脇に立った。
「どうなさいました?」
「大変なんだ!一ノ宮さんが、一ノ宮さんがっ!」
真田が必死になって現状を訴えていると、うめき声と共に一ノ宮がもぞもぞと動き出し起き上がろうとした。
「いってェ~…… ナンだぁ?」
「一ノ宮さん!」
取り縋る真田を高嶺は押しとどめた。
「隊長、落ち着いて下さい。拝見します」
「頼む」
「隊長、すみませんがそこをどいて頂けますか? あなたに頑張っていられると…… あと、あなたの下に一名、おや長倉さんでしたか」
「あー悪ィ悪ィ、コケただけだ…… あ? 長倉ちゃん、どったの?」
「一ノ宮さ~ん」
起き上がった一ノ宮が開口一番、他人の名を口にしたことが気に入らないのか、真田が泣きそうな声を出す。
「おー、真田。大丈夫だ大丈夫だ、ありがとな~ ……ところでさ、あの~ …どいてあげてくれる?」
「はい?」
きちんと正座した真田の下で、哀れ長倉は座布団と化していた。


「……捻挫ですね」
「……そうだな」
「捻挫です」
「その通りだ」
本人と救急救命士が二度繰り返しても真田は納得しなかった。
「たとえ捻挫だったとしても、大変なことになったらどうするんです? 病院に行くべきです!」
「めんどくせ~よ~」
「一ノ宮さん~」
真田の泣き声にやれやれと思いながらも高嶺が提案する。
「まあ…大事を取って一応検査なさってもいいんじゃありませんか?」
「その通りです! 高嶺の言うことを聞いて下さい」
ここは一つ折れて下さいと高嶺が眼で訴えかける。
「まぁ……しゃあないか。行くか、病院……」
立ち上がろうとする一ノ宮を押しとどめ真田が高嶺に訴える。
「待って下さい、嶺」
「はい」
手を貸して一ノ宮を立たせようとすると真田の眉が心配そうに歪む。それを見逃さず高嶺はぼそりと言って聞かせた。
「隊長のためと思って我慢して下さい。失礼」
脇と膝裏に手を入れて高嶺は一ノ宮の身体をひょいと抱き上げた。
「ぅお!?」
「おや、以外と軽いんですね」
「馬鹿か!たりめーだ。この歳でここでやってくんなら身軽じゃなきゃしょーがねぇだろ」
「それもそうですね。では隊長、一ノ宮さんを病院へ搬送します」
真田は頷くと、さすがは俺の副隊長とばかりの誇らしげな眼差しでその後姿を見送った。

「うむ、高嶺がついていれば安心だな」
誰に言うでもなく呟いた言葉に、返された答えがあった。
「甘いわね、真田くん」
振り返れば腕組みをした五十嵐恵子がすぐ後ろに立っていた。
その美しい眉間には深刻そうな皺が寄せられている。
「イガさん」
「真田くん、今の事故は偶然だと思うの? 立ち上がろうとした足元に転がるボールペン……偶然にしては出来過ぎてると思わない?」
「……え?」
「一ノ宮さんに恨みを持っている人物…… 考えてみたら結構多いかもしれないわね」
「イガさん……」
「彼は厳しいことで有名な新人教育担当よ。例えばシマだってかなりやられたクチじゃないかしら?」
「そんな、訓練のことでなんて」
真田の言葉を遮って五十嵐はたたみかけた。
「あなたは普通の人間じゃないから訓練の厳しさなんて気にもしていないかもしれないけど、普通はそうじゃないわ」
五十嵐は自分の考えをまとめるように、室内を歩き回りながらひとりごちた。
「それにしても…… いいえ。それじゃあまりにも動機が希薄ね。でも……だとすると?」
その後にくっついて歩く真田の姿は……はっきり言って面白い。
「そうか! そうだわ!」
突然、五十嵐がぴたりと足を止める。
真田も几帳面に歩きかけの姿勢で停止する。
「真田くん、原因はあなたよ!」
目の前に指を突き出され、その姿勢のまま真田は目をぱちくりさせた。
「一ノ宮さんと言えば」
「ハゲてる」
五十嵐の言葉に連想ゲームのごとく真田が答える。
「そう……って茶々入れないで!違うでしょ」
「だが一ノ宮さんはハゲている以外にどんな特徴があるというんだ?」
「真田くんあなた …さり気にすごく失礼なこと言ってるのわかってるの? まあいいわ、本人いないし」
真田に物事を説明するのが、どれほどの難業かということを今さらに悟った五十嵐だが、長年の付き合いだ、こんなことで挫けるはずもない。
「いい? 何故かわからないけど、不本意だけど、あなたはここのアイドルよ。そのアナタが一番懐いてる男、それが一ノ宮さんよ」
真田の首が30度傾げられた。
「ほかの連中は世話役的な一ノ宮さんに一目置いているから、あなたが一ノ宮さん一ノ宮さん連呼してても文句も言えやしないわ。でもたった一人、そうじゃない人物がいる」
「……基地長?」
そう言いながら、真田の首はさらに30度の傾きを見せた。
「どうしてそこで基地長が出てくるのよ!」
首が疲れたのか、今度は反対側にきっちり60度傾けてストレッチを試みている。
「ちょっと真田くん!ちゃんと聞きなさいよ」
「すまない。拝聴しよう」
「あなたが一ノ宮さんに懐いて一番面白くない人物。それは彼よ」
「…………誰だ?」
五十嵐はピシッと指を立てて答える。
「高嶺高之」
「どことなく違うように思うが……」
「あらそう? 何だったかしら」
真田は腕組みして考え始める。
「……しんじ?」
「それはシマでしょ?」
「そうか、それでは俊之だったか?」
「高嶺俊之? ……違うんじゃないの?」
「うむ……」
このままでは埒が明かない、五十嵐は打ち切った。
「まあいいわ。高嶺くん、彼よ」
「何の話だっただろうか?」
ぺし! 五十嵐が真田の額をはたく。
「だーかーらー、あなたは一番危険な人物に大切な人を預けてしまった、って言う話よ」
「何だって?」
「彼は危険よ。その感性はどうかと思うけど、結果だけ見ればあなたが好きで、一ノ宮さんを簡単にどうこうできる立場にいる人物…… 一ノ宮さんを生かしておきたかったら、あなたは一ノ宮さんに近付かないことね」


その日から真田の妙ちきりんな行動が見られるようになった。
いつもなら我先にと一ノ宮の元に駆け寄り、一緒にコーヒーを飲んだりお菓子を食べたり、いったいオマエは何隊だ? と突っ込まれる程べったりだというのに……
扉の陰から、窓の外から、木の陰から、一ノ宮をそ~~っと見守る真田の姿がそこにはあった。
一ノ宮が声を掛けると脱兎のごとく離れていく、まあかなり重量級のウサギではあるが。
高嶺も不思議に思って聞いてみたが、絶対何かを隠している顔で「なんでもない」と言うだけだった。


ある日、高嶺がコーヒーを淹れて一ノ宮の前に置いた。
「おっ、さんきゅ~。高嶺ちゃんのコーヒーはいっつも美味いよなー」
「なんですか? 他には何にも出ませんよ」
「ところでさー、真田なんだけど……」
如何ともしがたい奇行を、どうしたものかと相談してみる。
「そうですねぇ、一体どうしたんでしょう」
別段仕事に障りが出るわけではないが、何とも切なそうな顔をして……
「ほら、またあそこに」
「だぁな……」
ドアの外から半分顔を出してこちらを伺っている。
真田がいるものだから、その後ろに入りたくても入れない隊員が何名か並んで中の様子を窺っている、いや、窺わざるを得ないといった方が正解かもしれない。
「ったくな~、どーすっか」
一ノ宮がカップを口に運ぼうとした時、真田が動いた。
「待って下さい!! 一ノ宮さん、飲んじゃダメだ!」
「あ?」
「え?」
一ノ宮と高嶺が同時に動きを止める。
「何でだ?」
「どうしてですか?」
そして同時に質問がなされた。
「…………」
真田は何と答えたら良いものかわからない。
「だからそれは……」
「うん」
「はい」
同時のリアクションに真田は意を決する。
「それは、俺が飲みます!」
即座に高嶺が止めた。
「隊長!それは!!」
一ノ宮の手からカップを奪い取るとぐっと一息に飲み干し、直後に真田の顔が最大限にゆがんだ。
「!!!!!!!!!」

「あ~あ……」
「だから……」
またもや同時に溜め息をついて二人は言った。
「それには砂糖が入ってないから……」

泣きそうな真田に一ノ宮は角砂糖を渡し、高嶺は牛乳を持ってきてくれる。
角砂糖を一個、また一個と渡され、コリコリ齧りながら真田が五十嵐とのいきさつを話すと、高嶺は笑いながら否定した。
「そんな面倒くさいことしませんよ」
「……じゃあ、どうするんだ?」
「そうですね、手っ取り早いのは……空気でも注射しましょうか」
それを聞いて、高嶺に点滴注射をしてもらうのは止めようと一ノ宮が心に誓ったのは別な話。

高嶺は真田の顔を覗き込んで微笑むと、言って聞かせた。
「ですからこれからは今まで通り、一ノ宮さんに甘えて下さって結構……」
そこで三日月型に細められた一ノ宮の目を視認して、表情を改めた。
「普通に、接して下さって大丈夫ですよ」

「俺はイガさんに抗議しなければならないな」
口の中に平和が訪れた真田は、断固たる決意を見せる。
有能な副隊長は即座にいさめた。
「いえ、隊長にご苦労頂くには及びません。私から五十嵐機長に、一年中楽しんで頂けるようハーゲンダッツだけでなくサーティワンとブルーシールのスペシャルセレクトアイスクリームを定期的にお届けする手配をしておきます」
「何故だ。わざわざイガさんを喜ばせなくても……」
「負ける勝負には挑まない方が得策かと」
真田の機嫌がさっきより悪くなったように見える。
「わかりました。同じ物を家にも……それでいかがですか?」
そこかよ? 
そう思って一ノ宮が隣を見ると、180度表情を変化させた朗らかな真田がカフェオレを飲んでいる。そのニコニコ顔を見ていると、あきれて力が抜けた。
「お前、真田に甘いよなァ~~」
一ノ宮の意味ありげな視線を受け止め、高嶺は言った。
「ご心配頂かなくても……一ノ宮さんにはご迷惑をお掛けしました」
「はいはい」
「一ノ宮さん、アイス食べに来て下さいね」
「お? 分けてくれんのか?」
お前の分が減るぞ~、と言うと真剣に悩み始めてしまった。
それを見て一ノ宮と高嶺は、やれやれと笑って同時に肩をすくめた。


その日、基地を出て帰路につく真田と高嶺の背中に向かって手を合わせる富岡の姿があったというのは、黒岩隊長の後日談である。









2008/05/18
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出来心ですっ!
書いてみたくなっただけですってば(笑)
救命士が注射していいのか調べてないし
すぺさるせれくとなアイスクリームなんてありませんから☆
けーこたんは最強ですね(o^-‘)b ←これがテーマ!?



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