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約束
2009年04月05日 (日) | 編集 |
ねこ の嶺真道のはじまりです。

嶺さん……しゅきv





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『 約束 』





真田甚がインドネシアに派遣される。
彼の実績、実力ならば当然の人選であり、喜ぶべきことだと誰もが思った。
反面、その姿がこの基地からいなくなることを寂しく感じているのも、間違いのない事実だった。


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いつもなら呼吸が治まってくるとバツが悪そうに身体を離してしまうのに、今日は違った。
首元に顔を埋めたまま、じっと眼を閉じている。
少しは自分とのことを刻もうとしてくれているのかと、愚かにも期待してしまう。
「……どうしました?」
「嶺……頼みがあるんだ」
眼を開き、隊長は頭の位置を直す。
形のいい頭に吸い寄せられるように口付けると、驚いたようにこちらを見て、それから言葉を続ける。
「俺が抜けたあと……シマを、助けてやってくれ。今回の人事でおそらく彼が隊長に昇格する」
ここで仕事の話とは… この人らしいと半ば呆れ、それでも続きの言葉待つ。
「シマじゃなければ …………ついて来て欲しかった」
「え?」
思わず問い返すと、間を置いて、小さな声が答えた。
「……一年は長い……」
そのままの意味に取って良いのだろう。自分が必要とされていた、その喜びがじわりと湧き上がってくる。
「長いですね……」
身じろぎして離れようとした身体を捕らえ、戻す。
隊長は抗いもせずに、されるままに腕に納まった。
「少しは寂しいと思ってくれたんですね」
「……どういう意味だ……」
俺は正直に話した。
「あなたは、ここには帰ってこないかと、思いました」
「……?」
「インドネシアから戻られても、もう自分のところには」
腕の中の身体が強張る。
「すみません」
諦めたように小さく溜め息をつくのがわかった。
「……そんな風に、思えたか……」

俺は自分の言葉がこの人を傷つけたことを知る。でも、言わなければわからないことがある。
「隊長が…好きです。……でもあなたが何処を見ているのか、俺にはわからなかった」
どうか言葉のままに聞いて欲しいと思う。
あなたほどの人を、自分ごときが拘束できるとは思っていない。
どんなに想っても、選ぶのは……自分ではない。
同じ隊に所属していない限り、自分にできるのは、ただ待つことだけだ。
上手く伝わったかどうかは、わからない。
隊長はじっと動かない……けれど、纏った緊張は緩くほどけてきて、俺は許されたような気持ちになる。

「長いけれど、一年は季節が一巡りするだけだ。 待っててもいいですね?」
確かめたくて、顔を見ようとしたら、隊長はくるりと身体の向きを変えてしまった。
「バカ…… お前なんか早く結婚しちまえ」
……拗ねている?
もう一度覗き込もうとしても、抗って絶対に見せてはくれない。
「イヤですよ、決めました。一年経っても帰ってこなかったら、迎えに行きますからね」
「嶺……」
温かい身体をより近くに抱き寄せ、ねだってみる。
「もう一度 ……いいですか?」
肌に手を這わせ、尻の狭間に指を宛がう。隊長がはっと息を呑むと同時にそこは収縮した。
指で弄い求めれば、息を吐き出し侵入を許される。
さっきまでの名残で指は容易く入り込み、違わずにあのポイントを探り当てる。
指を増やし、曲げて、与えられる刺激にビクビクと身体を震わせながら……耐えている。
快楽を求めることは、まるで罪悪と感じているかのように、この人はいつも辛そうに耐える。
楽しむとまではいかなくても、自分と一緒に、波に身を委ねてくれればいいのに……俺はいつもそう思っていた。

「唇が破けてしまう……」
噛み締めた口元に触れ、血が滲みそうな色の唇をなぞる。
きつく閉じられた眼から額にそっと掌を滑らせると、目蓋を開き、こちらに眼差しを向ける。
ぼんやりと潤んだ瞳に煽られて紅い唇に舌を這わせる、隊長はゆっくりとそれに応えた。

この身体を覚えておきたくて、余すところなく何度もたどる。
「嶺……」
そう呼ばれる度に口付けを返した。

鋼の身体の一番柔らかい部分に己を埋めると、熱い壁が纏わり付いてくる。
「……っ、う……」
「たい、ちょう……」
足を抱えなおして、ゆっくり抜き差しを始める。
擦られる度に身体を震わせて、それでも求めるように伸ばされる手……俺もより深くに届けとばかりに腰を使い揺さぶりを掛ける。
何度も何度も繰り返す動作。押さえきれない喘ぎと濡れた音だけが部屋に満ちていく。
身を反らせ、逃れようとする身体を押さえ込み、蹂躙を続ける。
その屹立は、はちきれんばかりで……俺ももう持ちそうにない。
滑りを借りて乱暴に突き入れ、掻き回す。
「ぁ、ああ、っ……」
ぶるりと大きく身体を震わせて、隊長は吐精し、それに引き絞られて自分も縛めを解いた。
身体を投げ出して、隣の大きく上下する胸の動きをぼんやりと追う。
ふと視線を上げて見た顔は、海中に漂う時の満ち足りた表情だった……




「……本当は、少し心配なんです」
だらだらと、俺たちはまだベッドの中に居る。
眠そうな隊長は、なんだか子供のような顔をしている。
「……頼りない、か?」
「いえ、仕事のことは全然。あなたのことですから」
「じゃあ何だ?」
半分目蓋の落ちた様子が可愛らしくて、俺は額から、こめかみから撫で回したいのを我慢してそっと抱き寄せる。
「あなたは、色々溜め込んでしまうから……」
「……」
隊長は合点が行かぬ様子で、しばらく考えていたがぽつりと返してきた。
「溜め込んでも……一人でするぞ。浮気はしない、大丈夫だ」
「……そうじゃなくって…………」
あまりの答えに言葉も出ない。眠さから出た答えだと信じたい。
「ああ、もう……」
ぎゅう、と抱き締めると、迷惑そうに身体を捩って逃れようとする。
苦笑して俺は腕を緩めた。
「あなたを見てると、ちむどんどん、ですよ」
「…ん?」
「心臓がバクバクするってことです」
「ふぅん……」
既に限界なんだろう、眠りの中から答えが返ってくる。



一年、一年だ。
それ以上は心配で心配で、顔を見ずにはいられないと思う。
冬、春、夏、秋。 そして次の冬。 

約束ですよ ……ここに帰ってきて下さい……








2006/10/09


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